物流・運輸

Vol.100

Vol.100 広島市西区の千鳥研究所が共同配送で現場判断を軽くする工夫

2025年5月8日

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PROFILE

会社名:株式会社千鳥研究所

代表者名:森部 和臣

所在地:広島広島市西区

設立年:2002年

従業員数:46名

事業内容:共同配送、店舗間移動、地域企業向けの相談対応

サイト:vol100-logistics.example.jp

広島の住宅地から少し入った場所に、株式会社千鳥研究所はあります。入口の棚には共同配送に関するメモが残され、森部 和臣代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

始まりは、予定通りにいかなかった月から

森部 和臣代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2006年10月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「共同配送の件数が多いことと、株式会社千鳥研究所が強いことは別でした」と振り返ります。

——受ける仕事を変えたきっかけは。
森部 和臣氏: 「狙っていたというより、配車を経験者一人に任せなくなったことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、46人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に42項目だけ、現場のメモを見返します」

増やす前に、受け方を変えた

株式会社千鳥研究所では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば共同配送の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に店舗間移動のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

配送表の前にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど森部 和臣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

一人の経験を閉じ込めない

——人に任せる時に気をつけていることは何ですか。
森部 和臣氏: 「うちは大きな会社ではないので、全員が同じ動きにはなりません。だから積み順を写真で残す。それを見て、次の担当が自分の言葉で確認できればいいんです」

この日、株式会社千鳥研究所では共同配送の相談が二件重なっていました。森部 和臣代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。

地域で続ける会社として

森部 和臣代表の関心は、広島市西区の顧客から来る細かな相談を、担当者任せにしない受付の形づくりにあります。広げる前に、今の46人で約束を守れるかを見る。そこを飛ばすと、広島市西区で積み上げてきた紹介の理由が弱くなると言います。

——会社を大きくすることへの考え方を聞かせてください。
森部 和臣氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度で配送表の前に立てることだと思います。共同配送は速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」

最後に見たのは、配送表の前に貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも森部 和臣代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。

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