Vol.20
Vol.20 呉市広本町の白峰企画が店舗間移動で選ばれ続ける理由
2026年1月3日

PROFILE
会社名:株式会社白峰企画
代表者名:三倉 和臣
所在地:広島呉市広本町
設立年:2005年
従業員数:30名
事業内容:店舗間移動、共同配送、地域企業向けの相談対応
サイト:vol20-logistics.example.jp
取材に訪れたのは午前7時過ぎ。株式会社白峰企画の配送表の前では、店舗間移動を待つ小さな列ができていました。三倉 和臣代表は、数字より先に現場の表情を見ます。
始まりは、予定通りにいかなかった月から
三倉 和臣代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2013年2月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「店舗間移動の件数が多いことと、株式会社白峰企画が強いことは別でした」と振り返ります。
——受ける仕事を変えたきっかけは。
三倉 和臣氏: 「狙っていたというより、配車を経験者一人に任せなくなったことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、30人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に42項目だけ、現場のメモを見返します」
増やす前に、受け方を変えた
株式会社白峰企画では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば店舗間移動の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に共同配送のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。
配送表の前にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど三倉 和臣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。
一人の経験を閉じ込めない
——現場のこだわりは、どの部分に出ますか。
三倉 和臣氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、遅れた理由を責めずに分解することから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」
この日、株式会社白峰企画では店舗間移動の相談が二件重なっていました。三倉 和臣代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。
地域で続ける会社として
次に手をつけるなら、広島周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりだと話します。とはいえ、株式会社白峰企画は広告を急に増やすつもりはありません。店舗間移動を頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。
——今後も変えないと決めていることは。
三倉 和臣氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度で配送表の前に立てることだと思います。店舗間移動は速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」
最後に見たのは、配送表の前に貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも三倉 和臣代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。