Vol.98
Vol.98 京都市伏見区の白峰ラインが季節棚の編集で品質を落とさない判断
2025年5月12日

PROFILE
会社名:株式会社白峰ライン
代表者名:青沢 麻衣
所在地:京都京都市伏見区
設立年:2010年
従業員数:34名
事業内容:季節棚の編集、修理受付、地域企業向けの相談対応
サイト:vol98-retail.example.jp
京都の住宅地から少し入った場所に、株式会社白峰ラインはあります。入口の棚には季節棚の編集に関するメモが残され、青沢 麻衣代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。
続け方を考え直した一件
青沢 麻衣代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2017年2月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「季節棚の編集の件数が多いことと、株式会社白峰ラインが強いことは別でした」と振り返ります。
——転機になった出来事を一つ挙げるなら何ですか。
青沢 麻衣氏: 「売上が落ちた時より、同じ説明を三回した時の方が危ないと思いました。修理と相談を売上の柱にしたことで、受ける量と説明する順番を変えました。そこから少しずつ、現場の声が戻ってきました」
売上表の横に、現場メモを置く理由
株式会社白峰ラインでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば季節棚の編集の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に修理受付のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。
レジ前にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど青沢 麻衣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。
強みは、手順と会話の間にある
——手順書だけでは足りなかった点は。
青沢 麻衣氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、売れ残りを失敗で終わらせないことから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」
この日、株式会社白峰ラインでは季節棚の編集の相談が二件重なっていました。青沢 麻衣代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。
大きく見せない成長の仕方
青沢 麻衣代表の関心は、季節棚の編集の相談を次の世代へ渡すための記録づくりにあります。広げる前に、今の34人で約束を守れるかを見る。そこを飛ばすと、京都市伏見区で積み上げてきた紹介の理由が弱くなると言います。
——これから広げたいことはありますか。
青沢 麻衣氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度でレジ前に立てることだと思います。季節棚の編集は速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」
最後に見たのは、レジ前に貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも青沢 麻衣代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。