Vol.16
Vol.16 藤沢市辻堂の澄川デザインが白髪ぼかしで小さな現場改善の積み重ね
2026年1月15日

PROFILE
会社名:株式会社澄川デザイン
代表者名:青沢 奈央
所在地:神奈川藤沢市辻堂
設立年:2019年
従業員数:39名
事業内容:白髪ぼかし、予約制まつ毛施術、地域企業向けの相談対応
サイト:vol16-beauty.example.jp
藤沢市辻堂のバックヤードで、青沢 奈央代表は白髪ぼかしの納品前チェックをしていました。派手な発表はありません。けれど、薬剤の置き時間を写真で残すという一つの癖に、この会社の続け方が出ています。
最初の転機は、売上が止まった週にあった
青沢 奈央代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2028年4月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「白髪ぼかしの件数が多いことと、株式会社澄川デザインが強いことは別でした」と振り返ります。
——忙しいのに苦しかった時期はありましたか。
青沢 奈央氏: 「狙っていたというより、スタッフの休憩を予約表から守ったことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、39人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に12項目だけ、現場のメモを見返します」
数字だけで決めないための表を作った
株式会社澄川デザインでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば白髪ぼかしの依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に予約制まつ毛施術のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。
バックヤードにある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど青沢 奈央代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。
現場の迷いを翌月に残さない
——新人に最初に伝えることは何ですか。
青沢 奈央氏: 「任せる前に、どこで迷うかを聞きます。薬剤の置き時間を写真で残すだけでも、次の人の入り方が変わります。立派な資料より、その日の現場で使える一言の方が残ることがあります」
この日、株式会社澄川デザインでは白髪ぼかしの相談が二件重なっていました。青沢 奈央代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。
広げる前に守りたいこと
青沢 奈央代表の関心は、無理な受注を減らしながら、紹介で来た仕事を断らない体制づくりにあります。広げる前に、今の39人で約束を守れるかを見る。そこを飛ばすと、藤沢市辻堂で積み上げてきた紹介の理由が弱くなると言います。
——地域の会社同士でできることはありますか。
青沢 奈央氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社澄川デザインなら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」
取材後、バックヤードでは次の白髪ぼかしの準備が始まっていました。声は大きくありません。けれど、株式会社澄川デザインでは誰が何を確認するかが自然に決まっていました。神奈川の小さな事業として見た時の現実味があります。