Vol.26
Vol.26 横浜市港北区の麦島サービスが成人式前の相談で小さな現場改善の積み重ね
2025年12月14日

PROFILE
会社名:株式会社麦島サービス
代表者名:真柴 奈央
所在地:神奈川横浜市港北区
設立年:1997年
従業員数:12名
事業内容:成人式前の相談、予約制まつ毛施術、地域企業向けの相談対応
サイト:vol26-beauty.example.jp
取材に訪れたのは午前8時過ぎ。株式会社麦島サービスのシャンプーブースでは、成人式前の相談を待つ小さな列ができていました。真柴 奈央代表は、数字より先に現場の表情を見ます。
最初の転機は、売上が止まった週にあった
真柴 奈央代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2000年7月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「成人式前の相談の件数が多いことと、株式会社麦島サービスが強いことは別でした」と振り返ります。
——忙しいのに苦しかった時期はありましたか。
真柴 奈央氏: 「狙っていたというより、メニューを減らして説明を濃くしたことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、12人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に42項目だけ、現場のメモを見返します」
数字だけで決めないための表を作った
株式会社麦島サービスでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば成人式前の相談の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に予約制まつ毛施術のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。
シャンプーブースにある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど真柴 奈央代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。
現場の迷いを翌月に残さない
——人に任せる時に気をつけていることは何ですか。
真柴 奈央氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、薬剤の置き時間を写真で残すことから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」
別のスタッフが、納期のメモを持って真柴 奈央代表のところへ来ました。話は三分ほどで終わりましたが、最後に成人式前の相談の確認者だけは紙に残します。小さな手間を省かないところに、株式会社麦島サービスの癖があります。
広げる前に守りたいこと
株式会社麦島サービスが次に進めたいのは、神奈川周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりです。ただし、真柴 奈央代表は拡大を急ぎません。神奈川で今の顧客が困った時に思い出せる状態を保つ。そこで無理をすると、会社の声が薄くなるからです。
——今後も変えないと決めていることは。
真柴 奈央氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社麦島サービスなら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」
帰り際、シャンプーブースには次の予定を書いた小さな紙が残っていました。真柴 奈央代表はそれを見て、「こういう紙が一番あとで効くんです」と笑います。こうした名もない紙には、続ける会社に必要な細部が宿ります。