飲食業

Vol.22

Vol.22 大阪市阿倍野区の白峰パートナーズが夜だけ出す煮込みで記録から始める会社づくり

2025年12月26日

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PROFILE

会社名:株式会社白峰パートナーズ

代表者名:浜坂 奈央

所在地:大阪大阪市阿倍野区

設立年:2005年

従業員数:30名

事業内容:夜だけ出す煮込み、豆乳スープ、地域企業向けの相談対応

サイト:vol22-food.example.jp

取材に訪れたのは午前8時過ぎ。株式会社白峰パートナーズの二階の客席では、夜だけ出す煮込みを待つ小さな列ができていました。浜坂 奈央代表は、数字より先に現場の表情を見ます。

順調ではなかった創業期の話

株式会社白峰パートナーズの創業から数年は、来た仕事を断らないことが正しいと思っていました。ところが2012年の春、夜だけ出す煮込みの納期が三件重なり、二階の客席に残ったメモだけでは段取りを戻せなくなりました。

——最初から今の形を狙っていたのですか。
浜坂 奈央氏: 「狙っていたというより、原価表を毎週つけ始めたことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、30人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に31項目だけ、現場のメモを見返します」

断る仕事を決めてから、現場が落ち着いた

株式会社白峰パートナーズでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば夜だけ出す煮込みの依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に豆乳スープのように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

二階の客席にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど浜坂 奈央代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

任せる前に、判断の順番をそろえる

——記録を続けるための工夫は。
浜坂 奈央氏: 「任せる前に、どこで迷うかを聞きます。閉店後に廃棄数を数えるだけでも、次の人の入り方が変わります。立派な資料より、その日の現場で使える一言の方が残ることがあります」

二階の客席では、担当者が豆乳スープの段取りを確認していました。浜坂 奈央代表は「それ、誰が次に見る?」とだけ返します。答えを渡し切らないことで、夜だけ出す煮込みの次の担当が使える記録に変えていました。

これからと、地域へのメッセージ

次に手をつけるなら、無理な受注を減らしながら、紹介で来た仕事を断らない体制づくりだと話します。とはいえ、株式会社白峰パートナーズは広告を急に増やすつもりはありません。夜だけ出す煮込みを頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。

——会社を大きくすることへの考え方を聞かせてください。
浜坂 奈央氏: 「急ぐ時ほど、何をしないかを決めます。大阪市阿倍野区の仕事は顔が近いので、無理をするとすぐ伝わります。長く続けたいなら、背伸びより約束を守る方が先です」

帰り際、二階の客席には次の予定を書いた小さな紙が残っていました。浜坂 奈央代表はそれを見て、「こういう紙が一番あとで効くんです」と笑います。こうした名もない紙には、続ける会社に必要な細部が宿ります。

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