設備・建築

Vol.27

Vol.27 加古川市平岡町の鳴砂相談所が店舗内装で選ばれ続ける理由

2025年12月14日

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PROFILE

会社名:株式会社鳴砂相談所

代表者名:沢渡 悠介

所在地:兵庫加古川市平岡町

設立年:2012年

従業員数:56名

事業内容:店舗内装、給排水工事、地域企業向けの相談対応

サイト:vol27-construction.example.jp

兵庫の住宅地から少し入った場所に、株式会社鳴砂相談所はあります。入口の棚には店舗内装に関するメモが残され、沢渡 悠介代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

順調ではなかった創業期の話

沢渡 悠介代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2018年4月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「店舗内装の件数が多いことと、株式会社鳴砂相談所が強いことは別でした」と振り返ります。

——今も覚えている失敗はありますか。
沢渡 悠介氏: 「きっかけは格好いいものではありません。安さだけの見積もりから降りたあと、予定表より人の顔を先に見るようになりました。店舗内装は段取りの乱れがすぐ表に出ます。小さい会社ほど、無理の出どころをごまかせません」

断る仕事を決めてから、現場が落ち着いた

株式会社鳴砂相談所では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば店舗内装の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に給排水工事のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

現場の仮設机にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど沢渡 悠介代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

任せる前に、判断の順番をそろえる

——品質が揺れる前に見る数字はありますか。
沢渡 悠介氏: 「任せる前に、どこで迷うかを聞きます。材料の不足を午前中に潰すだけでも、次の人の入り方が変わります。立派な資料より、その日の現場で使える一言の方が残ることがあります」

この日、株式会社鳴砂相談所では店舗内装の相談が二件重なっていました。沢渡 悠介代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。

これからと、地域へのメッセージ

沢渡 悠介代表の関心は、兵庫周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりにあります。広げる前に、今の56人で約束を守れるかを見る。そこを飛ばすと、加古川市平岡町で積み上げてきた紹介の理由が弱くなると言います。

——次の10年で残したい景色は何ですか。
沢渡 悠介氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社鳴砂相談所なら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」

帰り際、現場の仮設机には次の予定を書いた小さな紙が残っていました。沢渡 悠介代表はそれを見て、「こういう紙が一番あとで効くんです」と笑います。こうした名もない紙には、続ける会社に必要な細部が宿ります。

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