製造業

Vol.31

Vol.31 江東区清澄の篠浦企画が樹脂切削部品で小さな現場改善の積み重ね

2025年12月2日

Vol.31 \u6c5f\u6771\u533a\u6e05\u6f84\u306e\u7be0\u6d66\u4f01\u753b\u304c\u6a39\u8102\u5207\u524a\u90e8\u54c1\u3067\u5c0f\u3055\u306a\u73fe\u5834\u6539\u5584\u306e\u7a4d\u307f\u91cd\u306d

PROFILE

会社名:株式会社篠浦企画

代表者名:緒方 麻衣

所在地:東京江東区清澄

設立年:2001年

従業員数:24名

事業内容:樹脂切削部品、検査台、地域企業向けの相談対応

サイト:vol31-manufacturing.example.jp

東京の住宅地から少し入った場所に、株式会社篠浦企画はあります。入口の棚には樹脂切削部品に関するメモが残され、緒方 麻衣代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

最初の転機は、売上が止まった週にあった

株式会社篠浦企画の創業から数年は、来た仕事を断らないことが正しいと思っていました。ところが2008年の春、樹脂切削部品の納期が三件重なり、出荷口に残ったメモだけでは段取りを戻せなくなりました。

——受ける仕事を変えたきっかけは。
緒方 麻衣氏: 「売上が落ちた時より、同じ説明を三回した時の方が危ないと思いました。量産の下請けから試作中心へ寄せたことで、受ける量と説明する順番を変えました。そこから少しずつ、現場の声が戻ってきました」

数字だけで決めないための表を作った

株式会社篠浦企画では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば樹脂切削部品の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に検査台のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

出荷口にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど緒方 麻衣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

現場の迷いを翌月に残さない

——品質が揺れる前に見る数字はありますか。
緒方 麻衣氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、刃物の交換時刻を記録することから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」

出荷口では、担当者が検査台の段取りを確認していました。緒方 麻衣代表は「それ、誰が次に見る?」とだけ返します。答えを渡し切らないことで、樹脂切削部品の次の担当が使える記録に変えていました。

広げる前に守りたいこと

株式会社篠浦企画が次に進めたいのは、東京周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりです。ただし、緒方 麻衣代表は拡大を急ぎません。東京で今の顧客が困った時に思い出せる状態を保つ。そこで無理をすると、会社の声が薄くなるからです。

——若い経営者に一つだけ言うなら。
緒方 麻衣氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社篠浦企画なら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」

取材後、出荷口では次の樹脂切削部品の準備が始まっていました。声は大きくありません。けれど、株式会社篠浦企画では誰が何を確認するかが自然に決まっていました。東京の小さな事業として見た時の現実味があります。

X f LINE
ホーム インタビュー一覧 お問い合わせ TOPへ