教育・研修

Vol.29

Vol.29 仙台市若林区の葉月ラインが親子向け実験教室で地域の困りごとを拾う経営

2025年12月6日

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PROFILE

会社名:株式会社葉月ライン

代表者名:三倉 麻衣

所在地:宮城仙台市若林区

設立年:2007年

従業員数:38名

事業内容:親子向け実験教室、社会人向け簿記講座、地域企業向けの相談対応

サイト:vol29-education.example.jp

取材に訪れたのは午前10時過ぎ。株式会社葉月ラインのオンライン配信用の机では、親子向け実験教室を待つ小さな列ができていました。三倉 麻衣代表は、数字より先に現場の表情を見ます。

会社の癖が見えた最初の失敗

三倉 麻衣代表が覚えている最初の違和感は、月末の売上表ではなく、朝の空気に出たと言います。9月のある週、スタッフが誰も口を開かず、オンライン配信用の机の確認だけが増えました。代表はそこで仕事の受け方を見直しました。

——数字の見方はいつ変わりましたか。
三倉 麻衣氏: 「きっかけは格好いいものではありません。大人数講義をやめたあと、予定表より人の顔を先に見るようになりました。親子向け実験教室は段取りの乱れがすぐ表に出ます。小さい会社ほど、無理の出どころをごまかせません」

転機は、大きな投資より小さな線引きだった

株式会社葉月ラインでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば親子向け実験教室の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に社会人向け簿記講座のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

オンライン配信用の机にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど三倉 麻衣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

こだわりは、説明よりも段取りに出る

——品質が揺れる前に見る数字はありますか。
三倉 麻衣氏: 「うちは大きな会社ではないので、全員が同じ動きにはなりません。だから一回で覚えさせようとしない。それを見て、次の担当が自分の言葉で確認できればいいんです」

別のスタッフが、納期のメモを持って三倉 麻衣代表のところへ来ました。話は三分ほどで終わりましたが、最後に親子向け実験教室の確認者だけは紙に残します。小さな手間を省かないところに、株式会社葉月ラインの癖があります。

次に残したい仕事、残さない仕事

株式会社葉月ラインが次に進めたいのは、親子向け実験教室の相談を次の世代へ渡すための記録づくりです。ただし、三倉 麻衣代表は拡大を急ぎません。宮城で今の顧客が困った時に思い出せる状態を保つ。そこで無理をすると、会社の声が薄くなるからです。

——急がない経営をどう捉えていますか。
三倉 麻衣氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度でオンライン配信用の机に立てることだと思います。親子向け実験教室は速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」

取材後、オンライン配信用の机では次の親子向け実験教室の準備が始まっていました。声は大きくありません。けれど、株式会社葉月ラインでは誰が何を確認するかが自然に決まっていました。宮城の小さな事業として見た時の現実味があります。

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