医療・介護福祉

Vol.73

Vol.73 岡崎市明大寺の港町企画が家族連絡ノートで一人に頼らない組織づくり

2025年7月27日

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PROFILE

会社名:株式会社港町企画

代表者名:園井 啓吾

所在地:愛知岡崎市明大寺

設立年:2004年

従業員数:51名

事業内容:家族連絡ノート、短時間リハビリ、地域企業向けの相談対応

サイト:vol73-care.example.jp

愛知の住宅地から少し入った場所に、株式会社港町企画はあります。入口の棚には家族連絡ノートに関するメモが残され、園井 啓吾代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

続け方を考え直した一件

園井 啓吾代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2012年8月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「家族連絡ノートの件数が多いことと、株式会社港町企画が強いことは別でした」と振り返ります。

——創業期にいちばん困ったことは何でしたか。
園井 啓吾氏: 「きっかけは格好いいものではありません。家族対応の線引きを決めたあと、予定表より人の顔を先に見るようになりました。家族連絡ノートは段取りの乱れがすぐ表に出ます。小さい会社ほど、無理の出どころをごまかせません」

売上表の横に、現場メモを置く理由

株式会社港町企画では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば家族連絡ノートの依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に短時間リハビリのように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

玄関先のベンチにある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど園井 啓吾代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

強みは、手順と会話の間にある

——仕組みにする時、どこから手をつけましたか。
園井 啓吾氏: 「うちは大きな会社ではないので、全員が同じ動きにはなりません。だからヒヤリとした場面を当日中に残す。それを見て、次の担当が自分の言葉で確認できればいいんです」

この日、株式会社港町企画では家族連絡ノートの相談が二件重なっていました。園井 啓吾代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。

大きく見せない成長の仕方

次に手をつけるなら、家族連絡ノートの相談を次の世代へ渡すための記録づくりだと話します。とはいえ、株式会社港町企画は広告を急に増やすつもりはありません。家族連絡ノートを頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。

——今後も変えないと決めていることは。
園井 啓吾氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度で玄関先のベンチに立てることだと思います。家族連絡ノートは速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」

最後に見たのは、玄関先のベンチに貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも園井 啓吾代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。

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