製造業

Vol.81

Vol.81 墨田区八広の鳴砂サービスが食品機械の交換部品で小さな現場改善の積み重ね

2025年7月3日

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PROFILE

会社名:株式会社鳴砂サービス

代表者名:沢渡 理沙

所在地:東京墨田区八広

設立年:2015年

従業員数:62名

事業内容:食品機械の交換部品、検査台、地域企業向けの相談対応

サイト:vol81-manufacturing.example.jp

東京の住宅地から少し入った場所に、株式会社鳴砂サービスはあります。入口の棚には食品機械の交換部品に関するメモが残され、沢渡 理沙代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

最初の転機は、売上が止まった週にあった

沢渡 理沙代表が最初に語ったのは、売上が伸びた話ではありません。2019年7月、主力だった仕事が二件続けて止まり、予定していた人員表が空白になりました。「食品機械の交換部品の件数が多いことと、株式会社鳴砂サービスが強いことは別でした」と振り返ります。

——会社の方向を決め直した瞬間はありますか。
沢渡 理沙氏: 「狙っていたというより、量産の下請けから試作中心へ寄せたことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、62人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に7項目だけ、現場のメモを見返します」

数字だけで決めないための表を作った

株式会社鳴砂サービスでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば食品機械の交換部品の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に検査台のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

材料棚にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど沢渡 理沙代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

現場の迷いを翌月に残さない

——仕組みにする時、どこから手をつけましたか。
沢渡 理沙氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、試作番号を箱に残すことから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」

この日、株式会社鳴砂サービスでは食品機械の交換部品の相談が二件重なっていました。沢渡 理沙代表は順番を決める前に、誰が何を見落としそうかを聞きます。予定表より先に迷いを出す。そこが現場を軽くしています。

広げる前に守りたいこと

次に手をつけるなら、墨田区八広の顧客から来る細かな相談を、担当者任せにしない受付の形づくりだと話します。とはいえ、株式会社鳴砂サービスは広告を急に増やすつもりはありません。食品機械の交換部品を頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。

——若い経営者に一つだけ言うなら。
沢渡 理沙氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度で材料棚に立てることだと思います。食品機械の交換部品は速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」

取材後、材料棚では次の食品機械の交換部品の準備が始まっていました。声は大きくありません。けれど、株式会社鳴砂サービスでは誰が何を確認するかが自然に決まっていました。東京の小さな事業として見た時の現実味があります。

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