Vol.37
Vol.37 姫路市飾磨区の葉月商会が電気容量の見直しで急がず伸ばす会社づくり
2025年11月12日

PROFILE
会社名:株式会社葉月商会
代表者名:沢渡 大地
所在地:兵庫姫路市飾磨区
設立年:2014年
従業員数:23名
事業内容:電気容量の見直し、給排水工事、地域企業向けの相談対応
サイト:vol37-construction.example.jp
姫路市飾磨区の資材置き場で、沢渡 大地代表は電気容量の見直しの納品前チェックをしていました。派手な発表はありません。けれど、引き渡し後の電話を記録するという一つの癖に、この会社の続け方が出ています。
順調ではなかった創業期の話
株式会社葉月商会の創業から数年は、来た仕事を断らないことが正しいと思っていました。ところが2018年の春、電気容量の見直しの納期が三件重なり、資材置き場に残ったメモだけでは段取りを戻せなくなりました。
——忙しいのに苦しかった時期はありましたか。
沢渡 大地氏: 「狙っていたというより、協力会社との段取り表を作ったことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、23人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に7項目だけ、現場のメモを見返します」
断る仕事を決めてから、現場が落ち着いた
株式会社葉月商会では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば電気容量の見直しの依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に給排水工事のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。
資材置き場にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど沢渡 大地代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。
任せる前に、判断の順番をそろえる
——スタッフの声はどう拾っていますか。
沢渡 大地氏: 「任せる前に、どこで迷うかを聞きます。引き渡し後の電話を記録するだけでも、次の人の入り方が変わります。立派な資料より、その日の現場で使える一言の方が残ることがあります」
取材中にも、スタッフが電気容量の見直しについて短く確認しました。沢渡 大地代表は結論を急がず、前回の記録を一緒に探します。正解より先に、判断の順番をそろえる。その数分が、あとで大きな手戻りを防いでいます。
これからと、地域へのメッセージ
次に手をつけるなら、兵庫周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりだと話します。とはいえ、株式会社葉月商会は広告を急に増やすつもりはありません。電気容量の見直しを頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。
——これから広げたいことはありますか。
沢渡 大地氏: 「大きく見せるより、明日も同じ温度で資材置き場に立てることだと思います。電気容量の見直しは速さだけで勝てない場面が多いです。断る理由、待ってもらう理由、もう一度頼まれる理由を、自分たちの言葉で持っておきたいです」
帰り際、資材置き場には次の予定を書いた小さな紙が残っていました。沢渡 大地代表はそれを見て、「こういう紙が一番あとで効くんです」と笑います。こうした名もない紙には、続ける会社に必要な細部が宿ります。