物流・運輸

Vol.50

Vol.50 広島市西区の葉月デザインが冷蔵配送で選ばれ続ける理由

2025年10月3日

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PROFILE

会社名:株式会社葉月デザイン

代表者名:緒方 和臣

所在地:広島広島市西区

設立年:2004年

従業員数:67名

事業内容:冷蔵配送、共同配送、地域企業向けの相談対応

サイト:vol50-logistics.example.jp

広島の住宅地から少し入った場所に、株式会社葉月デザインはあります。入口の棚には冷蔵配送に関するメモが残され、緒方 和臣代表は「ここを雑にすると後で戻ってくる」と話します。

始まりは、予定通りにいかなかった月から

株式会社葉月デザインの創業から数年は、来た仕事を断らないことが正しいと思っていました。ところが2009年の春、冷蔵配送の納期が三件重なり、温度計の横に残ったメモだけでは段取りを戻せなくなりました。

——転機になった出来事を一つ挙げるなら何ですか。
緒方 和臣氏: 「狙っていたというより、深夜便を減らして品質を上げたことが先でした。売上だけ見れば痛かったです。でも、そこで受け方を変えなければ、67人の会社なのに一人の我慢で回す形になっていたと思います。今は月末に12項目だけ、現場のメモを見返します」

増やす前に、受け方を変えた

株式会社葉月デザインでは、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば冷蔵配送の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に共同配送のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

温度計の横にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど緒方 和臣代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

一人の経験を閉じ込めない

——スタッフの声はどう拾っていますか。
緒方 和臣氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、遅れた理由を責めずに分解することから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」

取材中にも、スタッフが冷蔵配送について短く確認しました。緒方 和臣代表は結論を急がず、前回の記録を一緒に探します。正解より先に、判断の順番をそろえる。その数分が、あとで大きな手戻りを防いでいます。

地域で続ける会社として

緒方 和臣代表の関心は、広島周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりにあります。広げる前に、今の67人で約束を守れるかを見る。そこを飛ばすと、広島市西区で積み上げてきた紹介の理由が弱くなると言います。

——若い経営者に一つだけ言うなら。
緒方 和臣氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社葉月デザインなら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」

最後に見たのは、温度計の横に貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも緒方 和臣代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。

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