物流・運輸

Vol.70

Vol.70 広島市西区の千鳥研究所が冷蔵配送で品質を落とさない判断

2025年8月4日

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PROFILE

会社名:株式会社千鳥研究所

代表者名:桂木 絵理

所在地:広島広島市西区

設立年:2021年

従業員数:36名

事業内容:冷蔵配送、共同配送、地域企業向けの相談対応

サイト:vol70-logistics.example.jp

広島市西区の荷捌き場で、桂木 絵理代表は冷蔵配送の納品前チェックをしていました。派手な発表はありません。けれど、積み順を写真で残すという一つの癖に、この会社の続け方が出ています。

始まりは、予定通りにいかなかった月から

桂木 絵理代表が覚えている最初の違和感は、月末の売上表ではなく、朝の空気に出たと言います。10月のある週、スタッフが誰も口を開かず、荷捌き場の確認だけが増えました。代表はそこで仕事の受け方を見直しました。

——最初から今の形を狙っていたのですか。
桂木 絵理氏: 「きっかけは格好いいものではありません。深夜便を減らして品質を上げたあと、予定表より人の顔を先に見るようになりました。冷蔵配送は段取りの乱れがすぐ表に出ます。小さい会社ほど、無理の出どころをごまかせません」

増やす前に、受け方を変えた

株式会社千鳥研究所では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば冷蔵配送の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に共同配送のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

荷捌き場にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど桂木 絵理代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

一人の経験を閉じ込めない

——仕組みにする時、どこから手をつけましたか。
桂木 絵理氏: 「任せる前に、どこで迷うかを聞きます。積み順を写真で残すだけでも、次の人の入り方が変わります。立派な資料より、その日の現場で使える一言の方が残ることがあります」

別のスタッフが、納期のメモを持って桂木 絵理代表のところへ来ました。話は三分ほどで終わりましたが、最後に冷蔵配送の確認者だけは紙に残します。小さな手間を省かないところに、株式会社千鳥研究所の癖があります。

地域で続ける会社として

次に手をつけるなら、広島市西区の顧客から来る細かな相談を、担当者任せにしない受付の形づくりだと話します。とはいえ、株式会社千鳥研究所は広告を急に増やすつもりはありません。冷蔵配送を頼む人が「前にも聞いてくれた」と思える距離を、先に守りたいからです。

——会社を大きくすることへの考え方を聞かせてください。
桂木 絵理氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社千鳥研究所なら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」

帰り際、荷捌き場には次の予定を書いた小さな紙が残っていました。桂木 絵理代表はそれを見て、「こういう紙が一番あとで効くんです」と笑います。こうした名もない紙には、続ける会社に必要な細部が宿ります。

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