設備・建築

Vol.87

Vol.87 加古川市平岡町の白峰相談所が外壁補修で地域の困りごとを拾う経営

2025年6月17日

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PROFILE

会社名:株式会社白峰相談所

代表者名:森部 理沙

所在地:兵庫加古川市平岡町

設立年:2008年

従業員数:62名

事業内容:外壁補修、給排水工事、地域企業向けの相談対応

サイト:vol87-construction.example.jp

取材に訪れたのは午前10時過ぎ。株式会社白峰相談所の施工後の店舗前では、外壁補修を待つ小さな列ができていました。森部 理沙代表は、数字より先に現場の表情を見ます。

順調ではなかった創業期の話

森部 理沙代表が覚えている最初の違和感は、月末の売上表ではなく、朝の空気に出たと言います。8月のある週、スタッフが誰も口を開かず、施工後の店舗前の確認だけが増えました。代表はそこで仕事の受け方を見直しました。

——最初から今の形を狙っていたのですか。
森部 理沙氏: 「売上が落ちた時より、同じ説明を三回した時の方が危ないと思いました。現場監督を一人にしない体制にしたことで、受ける量と説明する順番を変えました。そこから少しずつ、現場の声が戻ってきました」

断る仕事を決めてから、現場が落ち着いた

株式会社白峰相談所では、案件ごとの採算だけでなく、準備にかかる手間、担当者の得意不得意、翌週に残る疲れまで見ます。たとえば外壁補修の依頼でも、短納期で説明が薄いものは一度立ち止まる。逆に給排水工事のように小さく見える相談でも、次の関係につながるものは丁寧に拾います。

施工後の店舗前にある表は、外から見るとただの走り書きです。納期、数量、連絡待ち、迷った理由。そこに整った言葉はありません。けれど森部 理沙代表は「書いた本人が翌週読めるなら十分」と言います。判断を飾らず残すことが、同じ迷いを減らしています。

任せる前に、判断の順番をそろえる

——記録を続けるための工夫は。
森部 理沙氏: 「最初は手順書を厚くしようとしました。でも読まれないんです。今は、材料の不足を午前中に潰すことから始めています。写真一枚、短い一文、朝礼での確認。それくらい小さくしないと続きません」

施工後の店舗前では、担当者が給排水工事の段取りを確認していました。森部 理沙代表は「それ、誰が次に見る?」とだけ返します。答えを渡し切らないことで、外壁補修の次の担当が使える記録に変えていました。

これからと、地域へのメッセージ

株式会社白峰相談所が次に進めたいのは、兵庫周辺の小さな会社同士で、困った時に仕事を回し合える関係づくりです。ただし、森部 理沙代表は拡大を急ぎません。兵庫で今の顧客が困った時に思い出せる状態を保つ。そこで無理をすると、会社の声が薄くなるからです。

——会社を大きくすることへの考え方を聞かせてください。
森部 理沙氏: 「続ける会社には、派手ではない約束が必要です。株式会社白峰相談所なら、いつ返事をするか、どこまで見るか、何を断るか。そこを曖昧にしないだけで、お客さんもスタッフも少し楽になります」

最後に見たのは、施工後の店舗前に貼られた古いチェック表でした。新しい仕組みではありません。それでも森部 理沙代表は「残っているものには理由がある」と言います。大げさに語らない強さが、そこにありました。

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